関節リウマチ
関節リウマチは、年配の方に多い関節の病気と思いがちですが、実は30代〜50代の女性によく見られる病気です。 原因は分かりませんが、自分の免疫が自分の細胞を攻撃する「免疫異常の病気(自己免疫疾患)」であることが知られています。 関節が腫れたり、痛くなったりなどの関節症状がメインで、なかでも朝起きたときに関節がこわばって動かせなかったり(朝のこわばり)、症状が左右対称に現れたりするという特徴があります。関節症状のほかには、微熱、筋肉痛、疲労感、食欲不振といった、風邪に似た症状が現れます。
漢方薬で関節リウマチに対処しよう!
関節リウマチの治療法は劇的に進歩しましたが、 その一方で、なかなか症状が改善せず、関節の痛みをずっとがまんしている人たちも少なくありません。 とくに新しい薬が登場する前から関節リウマチを患っている方の場合、 症状がこじれて、関節破壊が進んでしまっていることが多く、西洋薬や手術だけでは解決できない場合もあります。 そういったときに長年持ち続けた症状を和らげて、 不自由だった生活を改善させるために用いられるのが、漢方薬です。 漢方薬単独で使うというより、抗リウマチ薬などと併せて使っていくケースがほとんどです。 漢方薬の場合は、抗リウマチ薬と違い、「関節リウマチ=○○(漢方薬)」という使い方をしません。 同じ関節の痛みや腫れでも、その人の体質(虚・実)や痛み具合、腫れの状態などを考慮して、適した処方が決まります。 また、関節リウマチを患っている人は「気・血・水(き・けつ・すい)」の気が不足する「気虚」という状態になっていることが多く、それによって疲労感や冷えなどの諸症状が出ていることがあります。そこでそれらの症状をとるために、気を補う漢方薬が用いられることもあります。
漢方薬のメリット
関節リウマチの薬物療法は優れた効果のある西洋薬が登場し、症状の進行が治まるケースが以前よりずっと多くなってきました。 しかし、西洋薬では感染症、胃腸障害、肝障害といった副作用が起こる可能性があることがデメリットです。 漢方薬による関節リウマチの治療は、このような副作用が起こりにくいことがメリットです。 また漢方薬は、西洋薬を使用できるかどうか微妙な状態からでも使用できること、 リウマチに伴う倦怠感や抑うつ感なども改善できるケースがあることも利点です。 関節リウマチの患者を漢方からみた特徴は、まず免疫機能が崩れた「水毒」の状態であるということ。また、新陳代謝が低下し、 身体全体の冷えが強い場合が多いことです。 漢方薬の効果はこのような水毒や冷えの状態を解消する点にあります。
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