うつ症状
うつ・うつ症状とは、「何となく気持ちが滅入る」「落ち込む」「気分がふさぐ」といった、心の状態を言います。うつ・うつ症状が一時的ではなく何ヶ月も続くような場合何かをきっかけにこうした症状が出た場合は、うつ病をはじめとするさまざまな病気が考えられますので、一度、専門医を受診した方がよいでしょう。
漢方薬でうつ症状良くなるの??
漢方医学の考え方には「気・血・水(き・けつ・すい)」というものがあります。うつ・うつ症状は、体を巡る生命エネルギー「気」がスムーズに流れていない状態と捉えられ、気の流れを整える漢方薬を中心に、気持ちを鎮める作用のあるものも加えたりして、症状に対応していきます。 ただ、今のところうつ病に対しては抗うつ薬が第一選択薬となり、漢方薬はどちらかというと、うつ・うつ症状がある人、軽症のうつ病の人に用いたり、抗うつ薬などの西洋薬と併用したりするケースが多いようです。また抗うつ薬の副作用対策として、漢方薬が使われることもあります。具体的には、実証、虚証などの「証」に応じて、次のような漢方薬が使われます。
☆うつ・うつ症状に用いられる漢方薬の例☆ ・実証 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)・大柴胡湯(だいさいことう)・大承気湯(だいじょうきとう)など ・虚証 加味逍遙散(かみしょうようさん)・加味帰脾湯(かみきひとう)・帰脾湯(きひとう)・香蘇散(こうそさん)・柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)など 中等度以上のうつ病では、もちろん抗うつ薬による治療が基本となります。しかし、うつ病では、不眠が続いたり、自律神経のバランスが乱れた状態が続いたりで、心身共に消耗していると考えられます。このような観点から、体力を回復する目的で補剤と呼ばれる漢方薬を抗うつ薬に併用すると効果的な場合がよくあります。補剤として、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)、帰脾湯(きひとう)などの処方がよく使われます。 |