治療の基本は規則正しい生活から。最初から薬に頼るのではなく、まずはできることから改善していくのが大切です
体質的な低血圧ならば、治療の必要がないのがほとんど。ここでは治療が必要な病気である慢性的な「低血圧症」についてだけ解説します。
病気などの原因がない「本態性低血圧症」の場合は、日常生活で心がける程度の一般療法が中心。
- 規則正しい生活……適当な運動と十分な睡眠を心がける
- 規則正しい食事……偏食せず、バランスのよい食事を心がける
- 塩分摂取量の注意……高血圧の場合と逆で、少しだけ多めの塩分を摂る
塩分を多く摂ると体内の水分が十分確保できるようになるので、心臓から送り出される血液量を増加させることができ、血圧上昇が期待できます。そのほか、乾布摩擦や入浴などの血管に刺激を与えることができる皮膚鍛錬も効果があると言われています。 しかし、上記の方法で血圧が正常化しても症状が残ってしまうことも。そのため、低血圧症で見られる症状は、実際の血圧より心理状態の影響が強いのではとも考えられています。本態性低血圧症の人の寿命は平均的な人よりも長いという報告もあるので、必要以上に心配しないことが大事。「二次性低血圧症」の治療は根本的な原因になっている病気の治療が第一となります。
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