自分もそろそろ若くないと考えるきっかけになることは?
40代を過ぎた男性では「若い時とは違う自分」を自覚することが多くなると思います。今回の結果では、性欲の減退、セックス回数の減少、勃起の低下・障害が54%と過半数を占めていました。 上記4つの項目はどれも年齢を重ねるにつれ男性が直面するものですが、同時に重なって起こることもあり、このような身体の変化は中年男性がのり越えなければいけない“危機”ともいえるでしょう。しかし、適切な対応で克服するこができると思います。
この体調変化の背景のひとつには、NO(エヌ・オー:一酸化窒素)と呼ばれる体内物質の減少が関係している可能性があります。NOは血管や臓器で作用し、そこにある筋肉を弛緩させる働きがあります。たとえば、勃起は海綿体にある動脈が拡張し、血液がたくさん流入して起こる現象ですが、海綿体のNOが減少すると勃起が起こりにくくなります。ED患者さんでは、さまざまな原因により、このNOの放出量が少ない「no No, no erection」と考えられています。また、中年男性によくみられる頻尿も、NOの減少による可能性が示唆されています。さらに動脈硬化でも、NOの減少が血管の老化に関与していると言われています。 つまり、中年以降の男性にとってNOは健康的に暮らすために必要な物質なのです。
勃起機能障害の治療には、NOの働きを活性化させると同時にNOを増やすED治療薬が広く使われています。国内で最初のED治療薬が発売され10年が経過しています |